2010年10月19日

消費者被害あれこれ(先物取引,オプション取引,ロコ・ロンドン,CFD取引)

さて,今回は,消費者被害の多い事案で,私がよく目にするもので,混合しやすいものを,なるべく簡単に説明したいと思います。


先物取引
 よく耳にしますが,かなり複雑な取引です。
 物を特定の値段で将来のある時点において売り買いでします。

 例えば,今日(2010年10月19日),2011年2月の小麦100tを200万円で買います。
 もし,これから作物が不作で,2011年2月に,小麦が100t=250万円になっていれば,50万円儲けるし,
 逆に,小麦が100t=100万円に下がっていれば100万円損します。

 先に物を買うので,「先物取引」です。
 これが海外の市場での売り買いなら,為替(円と他の通貨のレート)も影響してくるので,複雑になります。
 国内であっても,素人の方は手を出さないほうが良いでしょう。


オプション取引
 先物取引とよく似ていますが,さらに複雑です。
 物を特定の値段で将来のある時点において売り買いできる権利を売り買いします

 例えば,今日(2010年10月19日),2011年2月の小麦100tを200万円で買える権利(オプション)を,10万円で売ります。(つまりその権利を買った人に,2011年2月,小麦を100t=200万円で売らなければいけなくなる。)
 もし,これから作物が不作で,2011年2月に,小麦が100t=250万円になっていれば,権利(オプション)を行使され100t=200万円で売らなければいけなくなるので,50万円の差額損します(最初に10万円手に入れているので,差し引き40万円の損)。
 逆に,小麦が100t=100万円に下がっていれば,誰も権利(オプション)を行使して200万円では小麦をほしがらないので,そのまま10万円分だけ得をします。

 権利(オプション)を売り買いするので,「オプション取引」です。
 先物取引と同様,これが海外の市場での売り買いなら,為替(円と他の通貨のレート)も影響してくるので,複雑になります。
 これは,損失の上限がない場合もあり,物の値段だけでなく,時間的要素も絡み,専門家でも予測不能です。


ロコ・ロンドン取引
 ロコ・ロンドンとは,「ロンドンにおいて」という意味です。
 主に,金が対象で,ロンドン市場における金の値段での売り買いですが,注意すべきは金そのものを実際に買うわけではありません(物の売買である先物取引とは異なる)。
 会社との「相対取引」での「差金決済取引」といって,要するに,(勧誘)会社と売り買いして買ったときより売ったときの金の市場の値段が高かったらお金を支払います。金の市場の値段が買ったときより低かったらお金をもらいますというものです。

 例えば,今日,金1オンス=1200円で,10000オンス買います(1200万円分)。
 一ヵ月後,売るときに金1オンス1000円になっていれば,(1000−1200)万円で200万円損します。
 逆に,金が1オンス=1500円になっていれば,300万円の儲けです。

 もちろん,海外市場における金の値段なので,ドルやユーロで取引され,為替の影響も受けます。
 さらに,通常リバレッジといって,出したお金の10倍以上買えます。
 上の例なら,取引の開始時には保証金として120万円出せばいいのですが,損して−200万円なら,保証金120万円を没収され,さらに80万円支払わなければいけません。

 ロコ・ロンドンが賭博行為に該当することは裁判所の判決でも認められており,決して手を出してはいけません。
 結局会社との取引なので,会社が得すれば客が損するし,客が得をすれば会社が損をしますが,その取引をその会社のアドバイスでやるので,儲けられるわけありません。最初のうちは,少し儲けさせといて,解約に応じず,高額の手数料とどんどん損をさせ,保証金のほとんどを会社にとられてしまいます。


CFD取引
 基本的にロコ・ロンドンと取引同様です。ただ,市場がロンドンだけでなく海外全般で,商品は金だけでなく銀やコーンや石油などにも及びます。
 会社との博打であること,リバレッジがあり出したお金以上の損を受けることなど,ロコ・ロンドン取引と同じで,決して一般の方にはお勧めできません。




以上に挙げたような取引は,どれも一般の方には難しくリスクが高いです。
このような取引を十分な説明無しに一般の素人に勧めてくる会社は,十中八九,詐欺目的の会社と思って間違いないでしょう。十分に注意して下さい。

もっと正確で詳細な説明が必要な方は
http://www.tokyosakimonosyokenhigai.com/toushihigai/にて詳しく紹介されております。
私も,この東京先物証券被害研究会に所属しております。
何か,このような被害にあわれた方が身近におられましたら,お気軽にご相談下さい。
posted by まんさく at 19:18| 東京 ☁| 法律豆知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月16日

裁判所の夏休み

書くことが思いつかず,更新遅くなりました。


今日は,裁判所などの夏休みについて紹介したいと思います。

と言っても,裁判官が一斉に休みになり裁判所が完全にお休みになると
刑事事件では裁判がやれず,逮捕・勾留されている被告人や被疑者がいつまでもそのままで,困るし,逮捕状等も裁判所が出すので,犯人逮捕もできなくなります。
民事事件でも,急ぐ仮差押や証拠保全などができずに困ってしまいます。

そこで,裁判所では,裁判官はみんな一斉に休みをとるのではく,順番にずらしてとっているようです。
ただ,裁判の途中では担当の裁判官は決まっているので,その裁判官がお休み(夏期休廷)になると,裁判が1ヶ月ぐらい先延ばしになってしまうこともあります。

だいたい一般的な盆休みの時期ぐらいは,夏期休廷が多く,弁護士も休む人が多いので,裁判が入らず予定が何もなかったりします。


ちなみに今年の私の夏休みは,仕事の予定の関係もあって(月・金によく入る;;),あんまり連続してとらず,水曜を休みにして,のんびりできるようにしました。
posted by まんさく at 16:19| 東京 ☀| 法律豆知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月26日

消費者被害あれこれ2−未公開株

X『○製薬(非上場某有名企業)が,まもなく上場される予定なんですけど,上場されればすぐに価値は,2倍,3倍になりますよ。今だけ限定でお安く買えますけど,買いませんか』

⇒実際は,公開予定は無く,株の価値は買値を大幅に下回り,損をする。しかも,上場されていないので,簡単に売れずに困る。


一昔前では,このような未公開株を使った詐欺が多かったそうです。


しかし,最近では…

ある日,電話で
A『×会社の株持ってませんか?持ってたら,1株20万でも30万でも買います。持ってないんですか…。いや,あの会社はもうすぐ上場するらしく,上場すれば10倍にはなるので欲しかったんですけど。』

その後,また電話が
B『今,×会社の株を,個人の方に1株2万円でお売りしているのですが…。』

⇒実際は上場なんてことはなく,二束三文の株を買わされる。(AとBの関係性を立証できないとBだけでは詐欺とはならない。)

ってなことがあります。

何かと似てませんか?
そう,振り込め(オレオレ)詐欺の「劇場型詐欺」ってやつです。
恐らく背後に居る組織は同じなんでしょうね…。


少なくとも,非上場企業の株っていうのは,一般の消費者の方が取り扱うのは危険です。
その企業の価値などもわからず,ただ上場するかもしれないという憶測で買うと,詐欺等の被害にあう可能性が高いので注意して下さい。

ちなみに,ある程度詐欺のリスクを下げる方法はあります。
それは,非上場会社の株は「グリーンシート銘柄」以外は買わないということです。
「グリーンシート銘柄」というのは証券会社が日本証券業協会に届出を行い,証券会社での店頭取引が可能な非上場会社の株のことです。
これであれば,証券会社を通すので,詐欺のリスクは減ります。
一覧はここを参照して下さい⇒http://www.jsda.or.jp/html/greensheet/

もっとも,倒産等の一般的なリスクが軽減されるわけではないので注意して下さい。

posted by まんさく at 12:47| 東京 ☀| 法律豆知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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