2010年07月13日

消費者事件あれこれ1−海外先物

消費者被害事件については,意外と取り扱っていたり,研究会や委員会で勉強に励んでいるので,最近少しは詳しくなってきました。

被害が高額な消費者被害としては,いわゆる先物やオプション取引,ロコ・ロンドンやCFD取引などの詐欺まがいの商品の取引をさせるものです。
知らぬうちに,手数料や取引損で莫大な被害になります。

これらは,自宅に来て勧誘する訪問販売の形態が多いです。
そこで,これらに有効なのが,「クーリング・オフ」。

『でも,クーリング・オフって期間制限が…』

しかし,実は,クーリング・オフは,特商法(特定商取引法)に定める書面を渡していなければ,期間制限はないんです。

しかも,この書面,後記しますが,すっごい厳格なんです。
なので,業者の渡す書面では満たさない場合が多く,クーリング・オフができてしまうケースもあります。

もっとも,悪質な業者では騙した後雲隠れしたり,会社に財産が無かったりするので,役員や勧誘員の個人責任を追及しなければならなかったりして,法律上の権利はあるのに,別の意味で被害回復が難しかったりはします。



【以下,参考条文】

(訪問販売における書面の交付等)
第三条  法第四条第六号 の経済産業省令で定める事項は、次のとおりとする。
一  販売業者又は役務提供事業者の氏名又は名称、住所及び電話番号並びに法人にあつては代表者の氏名
二  売買契約又は役務提供契約の申込み又は締結を担当した者の氏名
三  売買契約又は役務提供契約の申込み又は締結の年月日
四  商品名及び商品の商標又は製造者名
五  商品に型式があるときは、当該型式
六  商品の数量
七  商品に隠れた瑕疵がある場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
八  契約の解除に関する定めがあるときは、その内容
九  前二号に掲げるもののほか特約があるときは、その内容

第四条  法第五条第二項 の経済産業省令で定める事項は、次のとおりとする。
一  販売業者又は役務提供事業者の氏名又は名称、住所及び電話番号並びに法人にあつては代表者の氏名
二  売買契約又は役務提供契約の締結を担当した者の氏名
三  売買契約又は役務提供契約の締結の年月日
四  商品名及び商品の商標又は製造者名
五  商品に型式があるときは、当該型式
六  商品の数量
七  商品に隠れた瑕疵がある場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
八  契約の解除に関する定めがあるときは、その内容
九  前二号に掲げるもののほか特約があるときは、その内容

第五条  法第四条 又は法第五条 の規定により交付する書面(以下この条において「書面」という。)は、次の表の上欄に掲げる事項について、それぞれ同表の下欄の基準に合致したものでなければならない。
事項 基準
一 商品に隠れた瑕疵がある場合の責任に関する事項 商品に隠れた瑕疵がある場合に販売業者が当該瑕疵について責任を負わない旨が定められていないこと。
二 契約の解除に関する事項 イ 購入者又は役務の提供を受ける者からの契約の解除ができない旨が定められていないこと。
ロ 販売業者又は役務提供事業者の責に帰すべき事由により契約が解除された場合における販売業者又は役務提供事業者の義務に関し、民法(明治二十九年法律第八十九号)に規定するものより購入者又は役務の提供を受ける者に不利な内容が定められていないこと。
三 その他の特約に関する事項 法令に違反する特約が定められていないこと。
2  書面には書面の内容を十分に読むべき旨を赤枠の中に赤字で記載しなければならない。
3  書面には日本工業規格Z八三〇五に規定する八ポイント以上の大きさの文字及び数字を用いなければならない。

第六条  法第四条 又は法第五条 の規定により交付する書面に記載する法第四条第五号 に掲げる事項については、次項、第三項及び第五項に規定する場合を除き、次の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる内容を記載しなければならない。
一 商品の売買契約の申込みの撤回又はその売買契約の解除に関する事項
イ 法第五条の書面を受領した日(その日前に法第四条の書面を受領した場合にあつては、その書面を受領した日)から起算して八日を経過するまでは、申込者等(法第九条第一項の申込者等をいう。以下この条及び第七条の二において同じ。)は、書面により商品の売買契約の申込みの撤回又はその売買契約の解除を行うことができること。
ロ イに記載した事項にかかわらず、申込者等が、販売業者が法第六条第一項の規定に違反して商品の売買契約の申込みの撤回又はその売買契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為をしたことにより誤認をし、又は販売業者が同条第三項の規定に違反して威迫したことにより困惑し、これらによつて当該契約の申込みの撤回又は契約の解除を行わなかつた場合には、当該販売業者が交付した法第九条第一項ただし書の書面を当該申込者等が受領した日から起算して八日を経過するまでは、当該申込者等は、書面により当該契約の申込みの撤回又は契約の解除を行うことができること。
ハ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除は、申込者等が、当該契約の申込みの撤回又は契約の解除に係る書面を発した時に、その効力を生ずること。
ニ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除があつた場合においては、販売業者は、申込者等に対し、その契約の申込みの撤回又は契約の解除に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができないこと。
ホ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除があつた場合において、その売買契約に係る商品の引渡しが既にされているときは、その引取りに要する費用は販売業者の負担とすること。
ヘ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除があつた場合には、既に当該売買契約に基づき引き渡された商品が使用されたときにおいても、当該販売業者は、申込者等に対し、当該商品の使用により得られた利益に相当する金銭の支払を請求することができないこと。
ト イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除があつた場合において、商品の代金が支払われているときは、販売業者は、申込者等に対し、速やかに、その全額を返還すること。
二 権利の売買契約の申込みの撤回又はその売買契約の解除に関する事項 イ 法第五条の書面を受領した日(その日前に法第四条の書面を受領した場合にあつては、その書面を受領した日)から起算して八日を経過するまでは、申込者等は、書面により権利の売買契約の申込みの撤回又はその売買契約の解除を行うことができること。
ロ イに記載した事項にかかわらず、申込者等が、販売業者が法第六条第一項の規定に違反して権利の売買契約の申込みの撤回又はその売買契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為をしたことにより誤認をし、又は販売業者が同条第三項の規定に違反して威迫したことにより困惑し、これらによつて当該契約の申込みの撤回又は契約の解除を行わなかつた場合には、当該販売業者が交付した法第九条第一項ただし書の書面を当該申込者等が受領した日から起算して八日を経過するまでは、当該申込者等は、書面により当該契約の申込みの撤回又は契約の解除を行うことができること。
ハ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除は、申込者等が、当該契約の申込みの撤回又は契約の解除に係る書面を発した時に、その効力を生ずること。
ニ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除があつた場合においては、販売業者は、申込者等に対し、その契約の申込みの撤回又は契約の解除に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができないこと。
ホ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除があつた場合において、その売買契約に係る権利の移転が既にされているときは、その返還に要する費用は販売業者の負担とすること。
ヘ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除があつた場合には、既に権利の行使により施設が利用され又は役務が提供されたときにおいても、当該販売業者は、申込者等に対し、当該権利の行使により得られた利益に相当する金銭の支払を請求することができないこと。
ト イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除を行つた場合において、当該権利に係る役務の提供に伴い申込者等の土地又は建物その他の工作物の現状が変更されたときは、当該申込者等は、当該販売業者に対し、その原状回復に必要な措置を無償で講ずることを請求することができること。
チ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除があつた場合において、権利の代金が支払われているときは、販売業者は、申込者等に対し、速やかに、その全額を返還すること。
三 役務提供契約の申込みの撤回又は役務提供契約の解除に関する事項 イ 法第五条の書面を受領した日(その日前に法第四条の書面を受領した場合にあつては、その書面を受領した日)から起算して八日を経過するまでは、申込者等は、書面により役務提供契約の申込みの撤回又は役務提供契約の解除を行うことができること。
ロ イに記載した事項にかかわらず、申込者等が、役務提供事業者が法第六条第一項の規定に違反して役務提供契約の申込みの撤回又は役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為をしたことにより誤認をし、又は役務提供事業者が同条第三項の規定に違反して威迫したことにより困惑し、これらによつて当該契約の申込みの撤回又は契約の解除を行わなかつた場合には、当該役務提供事業者が交付した法第九条第一項ただし書の書面を当該申込者等が受領した日から起算して八日を経過するまでは、当該申込者等は、書面により当該契約の申込みの撤回又は契約の解除を行うことができること。
ハ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除は、申込者等が、当該契約の申込みの撤回又は契約の解除に係る書面を発した時に、その効力を生ずること。
ニ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除があつた場合においては、役務提供事業者は、申込者等に対し、その契約の申込みの撤回又は契約の解除に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができないこと。
ホ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除があつた場合には、既に当該役務提供契約に基づき役務が提供されたときにおいても、役務提供事業者は、申込者等に対し、当該役務提供契約に係る役務の対価その他の金銭の支払を請求することができないこと。
ヘ イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除があつた場合において、当該役務提供契約に関連して金銭を受領しているときは、役務提供事業者は、申込者等に対し、速やかに、その全額を返還すること。
ト イ又はロの契約の申込みの撤回又は契約の解除を行つた場合において、当該役務提供契約に係る役務の提供に伴い申込者等の土地又は建物その他の工作物の現状が変更されたときは、当該申込者等は、当該役務提供事業者に対し、その原状回復に必要な措置を無償で講ずることを請求することができること。
2  当該売買契約又は役務提供契約に係る商品又は役務の提供が法第二十六条第三項第一号 の政令で定める商品又は役務の提供に該当する場合において、その売買契約又は役務提供契約の申込みの撤回又はその売買契約又は役務提供契約の解除を行うことができないこととするときは、前項の書面には、次の各号に掲げる内容を記載しなければならない。
一  商品又は役務の名称その他当該商品又は役務を特定し得る事項
二  当該商品又は役務については契約の申込みの撤回又は契約の解除を行うことができないこと。
3  当該役務提供契約に係る役務の提供が法第二十六条第三項第二号 の政令で定める役務の提供に該当する場合において、その役務提供契約の申込みの撤回又はその役務提供契約の解除を行うことができないこととするときは、第一項の書面には、次の各号に掲げる内容を記載しなければならない。
一  役務の名称その他当該役務を特定し得る事項
二  当該役務については契約の申込みの撤回又は契約の解除を行うことができないこと。
4  当該売買契約に係る商品が法第二十六条第四項第一号 の政令で定める商品に該当する場合において、当該商品を使用し又はその全部若しくは一部を消費したときはその売買契約の申込みの撤回又はその売買契約の解除を行うことができないこととするときは、第一項の書面には、同項の表第一号の下欄に掲げる内容のほか、次の各号に掲げる内容を記載しなければならない。
一  商品の名称その他当該商品を特定し得る事項
二  当該商品を使用し又はその全部若しくは一部を消費したとき(当該販売業者が当該申込者等に当該商品を使用させ、又はその全部若しくは一部を消費させた場合を除く。)は契約の申込みの撤回又は契約の解除を行うことができないこと。
5  法第五条第二項 に規定する場合であつて、当該売買契約に係る商品若しくは指定権利の代金又は当該役務提供契約に係る役務の対価の総額が法第二十六条第四項第三号 の政令で定める金額に満たない場合において、その売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回又はその売買契約若しくは役務提供契約の解除を行うことができないこととするときは、第一項の書面には、その契約の申込みの撤回又は契約の解除を行うことができない旨を記載しなければならない。
6  前各項に掲げる事項は赤枠の中に赤字で記載しなければならない。
posted by まんさく at 11:53| 東京 ☁| 法律豆知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月10日

「過払い」について

皆さん、「過払い」って聞いたことありますよね?

一時期(今でも)、テレビや電車の広告等で盛んに法律事務所やらが宣伝したいたアレです。


普通の方にはそこまでなじみがなさそうなので、ここで簡単に説明してみます。(かなり説明を簡略化していますので、興味がある方はご自分で調べて下さい。)


まず、前提となるのはいわゆる「利息制限法」と「貸金業法」という法律。
これは、それぞれ、制限利息【貸す際の利子の上限】というのがあるんですが、だいたい18%と28.2%と違うんです。

なんで違うの?という疑問は置いといて、

昔は、お金を貸す会社は高いほうの28.2%で貸すんですね。

ところが、今の日弁連会長の宇都宮先生などががんばって裁判をしたら
最高裁判所が、『制限は18%です、取りすぎた分は返しなさい』と判断したわけです。

例えば、100万円借りた人が、10年後に返すと
○18%だと
  元金                  100万円
+利子 100万円×18%×10年=180万円
                       280万円でいいのに

○28.2%だと
  元金                    100万円
+利子 100万円×28.2%×10年=282万円
                         382万円返してた

つまり、この↑の差の(382万円−280万円=)102万円が過払い金、払いすぎたお金として返してもらえるんです(しかも利息が5%)。


これを取り返す訴訟がいわゆる過払い金訴訟というやつで、ちょっと前までは民事裁判のかなりの割合で東京を中心に行われてきました。

最近は、だいたい落ち着いてきましたし、貸金業法の改正もあるので、そのうちなくなってしまうでしょうね。
ラベル:クレサラ
posted by まんさく at 15:16| 東京 ☁| 法律豆知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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